制菌加工

1989年9月、繊維製品衛生加工協議会(1997年4月に繊維製品新機能評価協議会に改称)によって、抗菌防臭加工の「表示用語」「加工効果」「耐久性」「安全性」に基準が定められ、SEKマークが作られました。
1998年6月には、新たに制菌加工のSEKマークが加わり、より厳しい基準で品質と安全性が確認できるようになりました。抗菌防臭加工は、繊維上の菌の増殖を制御することによって、結果的に悪臭の発生を防ぐ加工のことです。
抗菌防臭加工では、SEK試験の対象は、ニキビなどの原因となる黄色ブドウ球菌で、仮に菌数が増加しても、防臭効果の基準を満たしていれば、合格とされます。これに対して制菌加工では、黄色ブドウ球菌のほかに、肺炎の原因となる肺炎桿菌などがSEK試験の対象となり、菌数も増加してはならないなど、さらに高い基準を満たさなくてはなりません。制菌加工には、医療機関などを対象とした特定用途と、一般家庭を対象とした一般用途があり、特定用途ではMRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)もSEK試験の対象菌となっています。見た目ですぐわかるように、特定用途は赤色、一般用途は榿色にSEKマークが色分けされています。制菌加工は繊維全般に可能な加工で、寝装品では掛け・敷きふとんの側地やカバーなどに、制菌加工の素材が使われています。