「頭熱足寒」は、病気や未病（病気予備軍）の現れです。
「体温が36.5度あるから健康」なんて過信しないでください。体の弱い部分やゆがみのある部分は、体温が低いのです。
どこでも測定出来る接触体温計を使って体中の温度を測り、体温の低い部分を見つけ、そこにガンがあることに気づいた人がいらっしゃいました。
ガン対策は温めが効果的です。岩盤浴や陶板浴、温浴治療を行うと、一時的には体温が上がり血流よくなります。ですがいつも高い体温を維持できているのではありません。
体温の低い部分には、ゆがみやトラブルがあるため、体温を上げて血流を良くするには、根本的な修正や養生などが必要です。
病気や未病の人は、関節リウマチ（足ゆびの温度が高い）などの病気を除いて足ゆびの温度が低い傾向にあるようです。
足ゆびの温度が低いさは、「頭熱足寒」、頭がうっ血してのぼせ、下半身が冷えている状態を示しています。
どうして足や足ゆびが冷たくなるのか、それには理由があります。
人間は恒温動物で、爬虫類、魚類、昆虫などの変温動物（外部の温度により体温が変化する）と違い、外気温や水温などの外部の環境に左右されず自らの体温を
一定に保っています。そのため体にはある一定の温度で効率良く働く仕組みが備わっています。その温度は、脇の下での体温が、36.5度、脳や内臓の深部体温が約
37.2度です。この仕組みにより人間は、体温が低くなると、内臓がうまく働くことができないので、手や足の熱を内臓に集めて行きます。抹消器官の手や足から熱を奪って脳や内臓のある深部の体温を高く保ち、体の機能を円滑に働かせようとします。頭（脳）は司令を出して体の仕組みを動かそうとするのですが、低体温では血流が滞り脳に必要な酸素が不足してしまいます。脳細胞はミトコンドリアが多く、エネルギーをつくるには高い温度と酸素が必要です。その結果、頭は、うっ血してしまいます。低体温＝血流の悪化となり、血液と共に運ばれる酸素も栄養も免疫細胞も体のすみずみにまで行き渡らず、さらには、二酸化炭素も老廃物も体のすみずみから回収できにくくなってしまうのです。この状態が長期間続くと、免疫力の低下、シミや肌荒れなどにあらわれる新陳代謝の悪化、腸内環境が悪化し下痢や便秘、むくみが生じて排泄機能の低下、基礎代謝の低下によって肥満になりかねません。そして低体温は心までも冷やすので、やる気の低下、マイナス思考、ウツになることもあります。
体には体温なくしては働きにくい、体温を活用して活性化する基本的な仕組みがあるのです。　
健康に生き抜くには、体の仕組みを知って、不足しているもの、過剰な物は何なのか、見極めることが大事になります。

低体温の弊害

酵素の働きが低下
体内で働く3000種類以上の酵素の働きが弱まり、消化反応が遅く消化酵素を大量に必要とする。消化酵素（食べ物の消化吸収のため）ばかりに使われると、代謝にまわされにくい。代謝酵素は、栄養を腸から吸収しあらゆる組織に届けたり、溜まった毒素や老廃物を汗や尿に排出したり、免疫力を高めたりするのに使われ、生命活動の為に重要な役割を果たすが、一生の間に体内で作られる酵素にはかぎりがあるので大切に使う必要がある。
エネルギー生成の低下
エネルギー生成工場といわれるミトコンドリアは、酸素と温度が必要不可欠。
低体温の影響が大きのは、ミトコンドリアが多い脳、心臓、子宮は機能が低下してしまう。中高年以降は、ミトコンドリアのエネルギー生成を活用する方が節約型で健康長寿の秘訣である。